東北新幹線の輸送力向上に向けた制約として、福島駅付近における単線区間の存在がしばしばその一因として挙げられる。これの解消に向け、山形新幹線福島駅上りアプローチ線新設工事(例えば:JR東日本ホームページ)が進行中であり、現時点では2026年度末の供用開始が見込まれている模様である。
そこで本稿では、福島駅上りアプローチ線供用開始後の列車運転計画(以下、単に「ダイヤ」と呼ぶ)としてどのようなものが見込まれているか、事前に考察することを試みることにする。
早速ではあるが、当方で想定している形を図で示したいと思う。
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| 図1 東北新幹線 福島駅工事完了後想定ダイヤ |
コンセプトとしては、下記のとおりである。
①東京駅の発着ホームを統一、この図の場合は20・21番線が東北新幹線、22番線が上越 新幹線、23番線が北陸新幹線
②1時間を16等分(現在は15等分)し、東京駅の発着間隔を3分45秒(現在は4分)とする
③つばさ号を毎時2本、こまち号を毎時2本、等間隔で設定する
④つばさ号の宇都宮停車列車、郡山停車列車を分離
⑤仙台以北各駅停車の列車は、仙台以南の需要を可能な範囲で吸収できるよう、こまち号の直前を走るよう設定する
①は、東北新幹線が5方面に分岐しており、誤乗防止の観点、何より分かりやすさを重視する観点から設定したものである。このような設定を可能にするには、東京駅の発着ホームの数が4面であることから、運転本数を1時間につき4の倍数にする必要がある。このことから、②とセットで実施しないことには効果が薄くなるおそれがある。
②に関して言えば、2026年3月改正時点で、朝8時台、朝10時台はすでに3分45秒間隔となっており、物理的に設定可能な状態は整っていると考えられる。一方で、②の最大の制約条件は、折り返す際の車内清掃にかかる時間であり、その短さ故に「7分間の奇跡」などと称されるが、これをさらに45秒縮める必要があるのだ。実現可能性は総じて人手の問題に集約されるものと思われるが、すでに実現している時間帯もあることから、本稿では実現可能であることを想定して筆を進める。
③になってようやく、福島駅の上り線アプローチ線が完成することの意義が見出せるようになる。現状つばさ号は毎時1本が標準的で、2本目を上下どちらかに設定するともう1本が設定できなくなる関係性にある。単線であることを理由に、設定枠をこれ以上増やすのが厳しいのである。東京駅では、つばさ号はつばさ号として、こまち号はこまち号として折り返す必要があるので、上下線の対称性を崩さずに設定する観点から、つばさ号を東京駅毎時0分・30分発、こまち号を同15分・45分発として設定し、現在のダイヤパターンからの変更を極力少なくするように設定した。
④は、現状下りのつばさ号(毎時0分発)が、こまち号(毎時20分発)より20分早く発車し、福島駅でこまち号に追い抜かれていることを念頭に置いた記載である。③によりこれを15分に縮めようとすると、途中停車駅の宇都宮、郡山のいずれか一方を通過する必要が出る。郡山駅でこまち号に追い抜かれる選択肢もあるが、つばさ号のスピードダウンになるので、毎時2本に増やすことを前提に、どちらか1本を宇都宮駅、もう1本を郡山駅に停車させることを想定した。
⑤は補足に近いが、現状東京近郊と仙台駅との間の需要が大きく、その需要が速達便である、はやぶさ号・こまち号に需要が集中してしまうので、これを極力防ぐために、仙台以北各駅停車の列車が、こまち号のなるべく直前になるよう設定した。
現時点で以下の点を考察しきれていないが、これらは冗長になるので筆を改め、次回以降にしたいと思う。
・北陸新幹線が15分間隔となることを受けた想定ダイヤ
・小山駅の停車時間が余ることとその対策
・つばさ号をE8系に統一することによる速達性向上をどこに織り込むべきか

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