過去、のぞみ号の増発・毎時12本運転に向けた事前考察 及び のぞみ号の増発・毎時12本運転に関する事後考察 と題して、何度か記事を書いてきたが、2026年3月改正にて毎時13本に増えるというプレスリリース(2025年12月12日付 2026年3月ダイヤ改正について)が具体化したことから、形を具体化することを試みる。
では早速、現時点で当方で想定している形で図示したいと思う。
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| 図1:のぞみ13本想定ダイヤ(2026年3月時点) |
現行ダイヤとの間の変更点を大雑把に書き出すと、「小田原or豊橋に停車するひかり号の停車時間、通過待ちパターンの変更」である。ここまでは、すでに既知の情報である(例えば、枝久保達也氏もはや執念すら感じる…「のぞみ」最大1時間13本、“超過密ダイヤ”が実現できたワケ)ため説明を割愛する。ここからは、賢明な読者の皆様のご質問として代表的なものであろう、「なぜ2020年3月にのぞみ号を毎時12本にした時点で実現できなかったのか?」に可能な範囲で応えるべく、筆を進めていく。
のぞみ号を毎時12本にした時点で、「東京駅の折り返し能力向上」「こだま号をN700系に統一」という大きな変更点があった。しかし今回の場合、目立った変更点が特に見当たらないのに、なぜ毎時1本分のスペースを確保できたのだろうか?プレスリリースをよく見ると、次の記載がある。具体的には、「1時間あたりの「のぞみ」の最大運転本数を12本から13本に増やします。また、東京~新大阪間2時間30分運転の「のぞみ」の一部列車で所要時分を短縮し、2時間27分運転の「のぞみ」を増やします。」だ。スピードアップと本数増を両立するとなると、一番足が遅い列車において、所要時間を短縮したのでは?という仮説が勝手に浮かび上がるものである。そこで試しに、図1と同じ条件で、現行ダイヤを図示してみたのが図2である。
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| 図2:現行ダイヤ(2025年3月改正)の想定形を、図1と同一の条件で描画したもの |
図2の中で、こだま号やひかり号の停車時間が、図1と比べて不自然に余っている箇所が、何か所か見当たるであろう。具体的には、こだま号の新富士駅、浜松駅、三河安城駅及び米原駅だ。つまり、のぞみ13本ダイヤが可能になったのは、こだま号の所要時間を短縮したため、が原因で相違ないはずだ。
では具体的に、何がどうなったのだろうか?のぞみ号を毎時1本増やすには、こだま号が1時間走る間に3分短縮しなければならないはずだ。原因として当方で想定している事象は以下の3つである。
㋐:こだま号の運転時分短縮、言い換えれば加減速に要する時間の削減。のぞみ号と比べた場合、1駅停車あたり(停車時間を除き)従前4分00秒増であったものを、3分30秒増に短縮。
㋑:のぞみ号同士の列車間隔の短縮。従前2分30秒であったものを、2分00秒に短縮。
㋒:掛川駅における追い込み時隔の短縮。
のぞみ号を1本増やすには、㋐㋑のいずれか一方で成立する。あるいは、㋐㋑半分ずつというのもあり得る。当方の過去記事にて、2020年3月時点で、㋐㋑両方使いきったのではないか、という記載をしたが、その記載は誤りであった可能性が高いことをここで認めたい。どうも、㋐㋑のうち一方か、㋐㋑半分ずつを、いまだに使っていなかったのではないか?と考えられるのだ。当方で2020年3月改正以降、のぞみ号を2本連続で通過待ちするのを観測した際、大半ののぞみ号同士の間隔が2分30秒以上取られていて、遅れたときだけ2分を下回っていたのを考慮し、㋑のみを理由として毎時13本に増発したことを想定し、現行ダイヤの図を書き直したのが図3である。
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| 図3:現行ダイヤの想定形 |
差が非常に分かりにくいが、若干スジが寝ていることがお分かりいただけるだろうか?
ところで、㋒は追い込み時隔が元々1分30秒程度しかないことを考えると、どう頑張って短縮してものぞみ1本分に満たないと考えられるが、あえて要素として挙げている理由は、2026年改正ダイヤにおいて、通常はのぞみ号に2本連続して抜かされるところ、掛川駅だけ1本に統一されているように見えるためだ。若干無理のある仮定ではあるが、掛川駅での短時間での待避を「魅せる」ダイヤをあえて選択したように見えるのである。
いろいろと無理のある仮定を置いたが、これ以上の考察は、新ダイヤに関する情報がもう少し具体的に出回るのを待ちたい。
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| 図4:図3→図2→図1の順でループ再生したGIFアニメ |



