図5:2019年3月改正ダイヤの概要(※一部、筆者による推測を含む) |
①図5は最速のぞみ(99号・1号・265号・200号・64号)が垂直になるよう作成しているため、700系が入る可能性のあるのぞみのスジは、N700系との速度差が15km/h分生じるため、多少でも寝かせておく必要がある。この影響で、N700系に統一されたはずののぞみ号のスジが僅かに寝ている箇所が散見される。
②東京駅毎時10分発の博多直通のスジは、2018年3月改正にて東京~新大阪で3分(2時間30分→2時間27分)スピードアップしたものだが、三島以西ではほぼ最速である。
③小田原~三島のスジは、先行列車(特に、こだま号)が居ない場合、比較的自由に立てたり寝かせたり出来る。
次に、東海道新幹線の増発に当たり、最も本数が多くなりがちな東京駅について、折り返しの現況について整理したいと思う。図6は、2019年3月時点での東京駅において、14番線~19番線がどのように使われているかを表すものである。
図6:17時~19時東京駅折り返し現況 |
この図に2020年春からのぞみ号を毎時2本追加しようにも、 そもそも下り列車を追加する枠がそんなに沢山残っていない。「全列車N700系に統一するのだから、大井回送の数は今ほど多くなくても良いのでは」という意見も出るだろうが、現時点で(下り)大井回送が走っている原因は、この図を見る限り車種の不統一と断定することは出来ない。また、大井回送の枠を減らしてのぞみ号を毎時2本増やすとなると、何かの理由で大井車両基地と車両を入れ替える際に不都合が生じる懸念がある。
図3(再掲):12‐0‐6ダイヤの「10分間隔」の内訳 |
図7‐1:N700系こだま号の想定性能 |
そこでまず、(構内に急カーブがある熱海駅を除く)各駅駅間におけるN700系の運転曲線を図7のように想定する。勾配・急カーブのない約18.7kmの駅間で最高速度まで加速しすぐに減速、約7分30秒で駅間を走行したことを想定したものである。
図7‐2:N700系こだま号の想定性能 |
ここまで挙げた問題点を一挙に解決し、「のぞみ号の毎時12本運転」「のぞみ号はすべて、東京~新大阪2時間半」を実現するのには、「全車両のN700系統一」等をきっかけに、「東京駅折り返し時の列車間隔の短縮」「のぞみ号同士の間隔縮小」が行われるのではないか、という仮説を得た。次回以降は、この仮説に基づき、ダイヤ図の形に具体化して落とし込んでいこうと思う。
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